収穫祭~米からごはんに~

食育体験教室では5月19日からおよそ5か月間、西久保田んぼで稲を育ててきました。今日は、その稲を脱穀してお米として炊いて食べる、待ちに待った日です。

でも、すぐに炊けたごはんが食べられるわけではありません。
稲を食べるところと食べられないところに分ける作業【脱穀(だっこく)】や【籾(もみ)すり】などの作業を、いろいろなやり方で体験し、食べるのはそれからです。

 

みんなが手に手に稲の束を持って何か楽しそうに並んでいるこちらの列。 列の先には・・・

足踏み式の脱穀機があります。片足でテンポよく踏み板を踏みながら回転する車に稲束をかざすと、稲から実がとれて、手元の束はわらになっています。おもしろ~い!

 

こちらの脱穀機は、動力式。
高速回転する車は、あっという間に実をはずしてくれます。仕事ははかどるけれど、ちょっと勢いがありすぎて実つきのまま稲穂を巻き込むことも多いようです。
動力式と足踏み式、どちらが楽だった?と聞いたら、子どもたちからは、「足踏み式!」という声。大人としては当然機械式だと思うところですが、気持ちはわかりますね。

 

脱穀した後の実が穂のままだったりわらくずがまざっているのをふるい分ける【籾ぶるい】。
これで分けた籾付きの米は、【唐箕】という扇風式の振り分け器に流しいれると、
わらくずは風に飛ばされ、実の入っていないシイナもわかれて、しっかり実の入った籾付きの米を選別することができるのです。
唐箕は江戸時代には使われていたそう。ハンドルを回して風をおこす仕組みは単純そうですが、よく考えられてできていますね。


もっと原始的な選別方法があります。箕(み)の上で 籾付き米をあおって風に当て、選別する方法です。この日はあまりいい風がなかったので難しかったようです。結局、息でふうっ!と吹くのが良かったようです。

 

さらに籾をはずす作業があります。【籾すり】です。
臼(うす)に籾付きの米をいれて杵(きね)でついて籾を外すやり方。それと、ビンに入れたものを棒でつくやり方。
一度にどのくらいの量をやるか、どのくらいの力加減でつくのがいいのか、やってみないとわからないものです。こうやって昔の人(臼と杵は、たぶん弥生時代の人々も・・というお話もありましたね)は地道な作業をこなしながら米を食べていたのですね。

こうして、私たちの収穫した西久保田んぼのお米から、お昼には新米ごはんが炊けました。 ちょっとやわらかごはんになってしまったけれど、味わっていただけましたか?
そして、マイマイお手製の西久保イナゴの佃煮もふるまわれました。とってもおいしかったね!

これまでの5か月間を振り返ってみてください。

5月の田おこし →こちら

6月の田植え →こちら

7月の草取り →こちら

8月も草取り →こちら

9月のかかし作り →こちら

10月の稲刈り →こちら

今回はキヌヒカリとコシヒカリの2種類のお米がとれ、みなさんにお持ち帰りいただくことができました。
味の比較など、ぜひ感想をお待ちしています。

ごはんを口に運びながら、あるいはどこかの田園風景を目にしたとき、ふと西久保田んぼでの体験がよみがえったらすてきだなぁ、と思います。

 さいごに、5か月にわたるご参加、どうもありがとうございました。みなさんのいろいろなご協力に感謝しております。

(さかもと)