5/19の自然情報(八幡湿地~比良の丘)

強い日差しの中で涼しい風が吹き、春から夏に移り変わっていくのを感じられますね。
今日は、八幡湿地~比良の丘、つづら折りの園路を巡回しました。

今は春の花と夏の花の間で端境期(はざかいき)と呼ばれる時期です。
梅雨に咲く花は開花や蕾で、夏に咲く花は草丈や葉を伸ばし、夏に備えています。

ドクダミやツユクサは蕾の状態で、日陰の場所はまだ蕾をつけていませんでした。
春に咲いたハルジオンには、クロハナムグリやコアオハナムグリといったハナムグリの仲間がたくさん!

このハナムグリたちを観察していると面白いです。
必死に花粉を集めていますが、まだ花粉を集めていない花を見つけるのが上手い個体や
花粉を集め終わった花にまた来る個体がいたり、花粉集めに夢中になって他の個体と
ぶつかりそうになったりと、いろいろ観察できます。
でも不思議と喧嘩はしないんですよね。

次は、つづら折りの園路にて。
コアジサイが開花しました!
まだ咲き始めなのでポワポワした花がとても綺麗です。
つづら折りの園路の何か所かに点在して咲いていて、間近で見られるので、
コアジサイが好きな方にはオススメです。

ところどころにあるエゴノキ。
私も大好きな樹木ですが、今年は花付きが悪く、全体に花を咲かせている木は少しだけ。
しかし、黄緑色の葉と白い花のコントラストはとても綺麗です。
そんなエゴノキには、オトシブミが作った揺籃(ようらん)がたくさんあります。
揺籃は、幼虫が育つためのゆりかごで、風が吹くとプラプラと揺れます。

八幡湿地では、東側の雑木林にニガナがたくさん咲いていました。
雑木林の中に膝の下丈くらいの高さに咲いています。
晴れた日には木漏れ日が当たり、黄色くキラキラと見えます。

田んぼは、今シーズンの稲作の準備が始まっています。
田植え前に泥で畔を塗り固めて補強(畔塗り)しますが、泥が乾く前に踏むと崩れてしまいます。
水を貯めておくための畔を崩してしまうとお米作りに影響しますので、畔を保護するために
立ち入りを控えていただければと思います。生きもの観察もしたいかもしれませんが
是非ともご協力をお願いします。

夏鳥は例年、確認できる種はほとんど飛来してきているようですが
ホトトギスは確認できていません。

昆虫は、シオカラトンボが飛び始めました。
テントウムシも多く、バッタたちもまだ小さい幼虫なので、もうしばらくは春の虫たちが主役になりそうです。

園路状況ですが、倒木やかかり木等はありませんが、周期的に降る雨の影響でぬかるみが乾いていない場所が
ありますので、転倒しないように足元に注意して散策してください。

インタープリター おっち