ここ数日は風もなく穏やかです。目に映るのはまだまだ冬景色で、朝は池に薄氷が張っています。でも気温がぐんぐん上がるので、虫や植物に動きがありそう…と期待して、今日は西久保の田んぼから散策してみました。


まず出会ったのは、ナナホシテントウ。せかせかと急ぎ足で枯草の間を歩いていきます。
(写真のピントが合わせられないほどの急ぎ足。)
そのうちパッと飛びだってしまいました。いってらっしゃ~い!
テントウムシが歩いている地面には、少し背を伸ばし始めたナズナやタネツケバナ、オオイヌノフグリ、ホトケノザが咲いていました。
枯草の中に変わった形の物体を発見。じつはクモの卵のう(卵を入れた袋)です。何グモのものかは、あとで調べてみました。その結果、



紡錘形(ぼうすいけい)はオオトリノフンダマシというクモのもの。ただし、中身は空っぽ。
子グモたちは昨秋には卵からかえって袋から出て行ったあとだとか。小さな体でこの森のどこかで冬を越しているのでしょう。
ツボ型のものはナガコガネグモの卵のう。こちらは中で子グモ達がじっと春を待っているそう! ツボの中で今日の暖かい日差しを感じているでしょうか?
さらに、あずま屋の梁(はり)に見つけたのも卵のうで、こちらはジョロウグモ。よく見ると、卵のツブツブが見えますね。
卵でも子グモでも、こうして次世代が春を待っていると思ったら、応援したくなりました。


他にも散策路脇をキタテハが飛んだり、枯れ葉の間にキリガの仲間(カシワオビキリガ?)、ハナアブの仲間が見られ、最後には足元をゆーーーっくりと這っていくカタツムリに会いました。彼らも春が近づいているのを感じているのではないでしょうか。
このまま一気に春にはならないでしょうが、森の生きものたちと一緒に春を待ちたいと思います。あ、枯れ草の中で待つのはしんどいので、気持ちだけ。
(さかもと)