2月25日からスタートした湿地のヨシ刈り作業(湿地の管理作業)が、ついに本日終了です。
最終日の今日は、ヨシを刈るのではなく、抜く作業。大谷戸湿地の奥にある「トンボの湿地」の水面を広げる作業(ヨシを抜く作業)を行いました。
まずはオタマジャクシを救出 プラ船に確保 ヨシを抜いて積み上げて 水面が広がり、終了。
この湿地も放置するとヨシの勢いが増すので、数年に1度はヨシを抜く作業をしています。
救出しておいたアカガエルのオタマジャクシも作業後に放流し、その後も元気に泳いでいました。
さて、毎年恒例のヨシ刈り作業ですが、なぜこの時期に行うかというと、
湿地を利用する生きものへの影響を考慮してのことなのです。
生きものへの配慮で一部刈り残したところ
11月にはヨシは枯れますが、全国で減少が心配されているカヤネズミは11月頃まで繁殖しているといいます。この湿地にも生息しているので配慮したいところ。
また冬の間も湿地はいろいろな野鳥が餌場やねぐらに利用しています。枯れてからすぐに刈ってしまうと冬が越せないかもしれません。
かといって春になってからではカエルが動き出してしまうし、湿生植物の発芽も進んでしまいます。
だから、真冬を脱し、そろそろ春になってくる頃=2月下旬~3月上旬 が、生きものへの影響がおさえられ、ヨシ刈りの適期というわけです。
西久保湿地 作業前 西久保湿地 ヨシ刈り後 大谷戸湿地 集草前 大谷戸湿地 集草後
景色が一変した湿地の様子、春からの変化をぜひご覧になってみて下さい。
(さかもと)