今日は大人の自然観察会が行われました。テーマは「はじめての粘菌の世界」。
粘菌とはどんなものなのでしょう。観察会の様子を、ご覧ください。
粘菌については、粘菌を観察して20年という「所沢粘菌同好会」のメンバーを講師にお迎えし、まずはレクチャーしていただきました。
粘菌は、正しくは変形菌のこと。アメーバのように触手をひろげて移動する【変形体】の姿と、胞子を出すときの【子実体】の姿とは、全く違う姿をしています。
※こちらの写真は変形体
下の写真は子実体
この2つのイメージを持ってから、実際に野外へ観察に出てみました。自分の目で見つけることはできるでしょうか?
あいにくの小雨模様でしたが、案内所のすぐ裏手にある、朽ち木が積み上げられたところで、目をこらすこと30分。はじめはキノコの菌糸やコケやカビなどと粘菌はどれも同じように見えてしまいます。でも、自分で見つけられるとやっぱりうれしいですね!
室内にもどり、採取した粘菌の子実体や変形体を、今度は顕微鏡で見てみます。ルーペで形はある程度分かっても、顕微鏡で細部までクリアに見てみると、こんなにきれいだったの?とビックリすることも。子実体の色形の多様さも粘菌の大きな魅力ですね。
粘菌はコツさえつかめば年中みつけられるそうです。市街地の公園でも山地でも積雪地でも。また、粘菌は、朽ち木や落ち葉などを分解するキノコなどを食べ、森の分解スピードを制御する立ち位置なのだとか。知れば知るほど奥の深い粘菌の世界。今日はそんな粘菌の世界を覗くその第一歩になっていたなら嬉しいです。
さかもと