今日は大人の自然観察会です。
いつも、大谷戸湿地や西久保湿地へ行くことが多い自然観察会ですが、
今回は案内所の東の伐採地から外周道路をまわっていくコースでご案内しました。
講師はいつものとおり、八木下です。
ちょうど木の実や草の実が多いこの季節、実りと生き物の関わりについての解説を聞きながら歩きました。
木の実で目立つものといえば、赤い実。
伐採地へのぼる階段の上に、柿の木とイイギリの木があります。
イイギリの赤い実を指でつぶしてにおいをかいでみると、
なんとも変なにおいがしました。これはくさい。
イイギリの実は赤くて目立ち、鳥に食べられることでタネをばら蒔いてもらおう
という作戦をとっている木です。
しかし、木の実を食べる鳥も、他の実がある間はイイギリの実には手をつけないこともあるよう。
この木にはだれが食べにきてくれるでしょうか?
こちらにはガマズミの赤い実。
中にはタネが一つ。
これも鳥がたべますが、もっと寒さにあたって赤黒くなった頃のほうが
よく食べられているようです。
「サンゴが落ちていませんか?」という声に下をさがすと、
枝サンゴのようなものが。
これはミズキの実がついている枝でした。
実の青黒い色と枝の赤のコントラストが、鳥の目をひくといいます。
ゴンズイの黒と赤のコントラストも同じ効果のようですね。
歩いている最中、秋晴れの空をオオタカの飛翔が何度もみられましたね。
そこで、休憩もかねて、伐採地の中ほどで腰をおろして耳をすませてみました。
5分ほど静かにしていると、カワラヒワやメジロ、コゲラなどの声をききとることができました。
ほんとうは、ジョウビタキが出てきてくれたら・・なんて期待もあったのですが。
ジョウビタキには、少し先のところで声を聞くことが出来ました。
ヒッ、ヒッ、というなわばりを主張する声がしきりにしましたね。
においをかいだり、耳をすましたり、ルーペで見たり、双眼鏡でのぞいたり。
ひとまわり30分ほどのコースも、
つぶさに観察しながら、休憩も交えて2時間ほどかけて歩きました。
ご参加くださったみなさま、ありがとうございました。
またご自身でも歩いて発見を続けてみてください。
(さかもと)