雨予報でしたが、ギリギリ天気が持った午前のうちにボランティアさんと西久保湿地の散策に行ってきました。
日差しがないだけで、随分涼しさを感じますね。
ポツポツと肌に当たる雨も気持ちよいくらいでした。


田んぼの稲穂は首を垂れるくらいに実っていました。畔を歩くとイナゴがたくさん跳ねていきます。
水田上では青白いシオカラトンボがたくさん飛んでいましたが、赤とんぼはまだほとんどいないようです。
久々のお湿りだったからか、こんな生きものとの出会いがありました。


カタツムリの仲間では、暑い夏を乗り切るために冬眠ならぬ夏眠をするものもいるようです。このニッポンマイマイもようやく過ごしやすくなったと出てきたのかもしれません。
ちなみにニッポンマイマイは二枚目の写真のように体を長く伸ばすのが特徴とカタツムリ博士のマイマイから教えてもらいました。林縁や草地に生息しているので、草や枝の間を上手く移動するための能力なのだとか。
あとは、クモの姿が目立つようになりましたね。夏の間小さかったものが成体になったようです。



他にも、ジョロウグモやハエトリグモ、アシナガグモ、カニグモの仲間などが見られました。
運悪くクモの巣に捕まってしまった昆虫たちも。


たくさんの虫がいるからこそクモたちも生きられるのでしょう。
稲がしっかり収穫できるよう、イナゴはたくさん食べてほしいです。
続いてよく出会ったのはカメムシの仲間。



エサキモンキツノカメムシ
ホソハリカメムシなんかは稲の害虫でもあるので、こちらもぜひクモたちにたくさん食べてもらいたいものです。
森に入る直前、Eさんが「カマキリが何か気持ち悪いもの持っている」というので、見に行っててみると。
※グロ注意(お食事中の画像ですが、お食事中の方は見ない方が良いかも)

食べられていたのは、アゲハチョウの幼虫。カマキリがあんなに臭いのきつくて、動きの少ないものも食べるんだなあと新たな発見でした。
森の中、樹液は大分出が悪くなったのか、コナラやクヌギの樹液に訪れている虫は、サトキマダラヒカゲやチャイロスズメバチなど少なかったです。
代わりに足元の花に来ている昆虫が目立ち、特に小さなピンク色のお花畑が広がっている箇所では、一度にたくさんの種類が見られました。
それがこの花。

キツネノマゴという名前は、この花がついている穂が小さいキツネのしっぽのようだからという説があります。小さな花なのですが、虫たちには大人気。
先ほどはスプラッタな食事場面を見せてしまったので、今度は愛くるしい食事場面でお色直し。




小さい花なので、どの虫も花から花へ何度も飛び移って蜜を吸っていました。
ハチたちが花に顔を突っ込んでいる様子は可愛らしくてずっと見ていられます。
セミの声(翅から音を出しているのに声で良いのか?というNさんのツッコミもありましたが)もまだしますが、コオロギなどの声も聞けるようになってきた森。
ひところの殺人的な暑さは落ち着いてきましたので、そろそろ散策にいらしてみてはいかがでしょうか。
インタープリター さかでぃ