この冬一番の冷え込みとなったみどり森では、水鳥の池にも初氷がはりました。
そんな寒~い朝、今年も里山体験教室がスタートしました。
さいたま緑の森博物館は、雑木林や湿地を含む里山の景観と
自然環境そのものを野外展示とした野外博物館ですが、
そもそも「里山」ってなんでしょう?
いろいろな解釈がありますが、緑の森博物館のある狭山丘陵周辺では、
雑木林や湿地、田畑、屋敷林などを含めた人の生活と関わりのある自然、
空間をさして里山と呼んでいます。
里山体験教室は、雑木林の管理作業体験を通して里山の雑木林について知り、
考え、理解を深めてもらうきっかけの場となることを目的に毎年開催しています。
なんだかちょっと難しそう???いえいえそんなことはありません!
まずは本日の様子をごらんください。
長鎌を使って下草刈りをしています。
使いこなすにはちょっとしたコツが必要で、みなさん悪戦苦闘しながらも、
刈り終えたあとのスッキリした林床部をみると達成感があります。
コナラの幼木(写真右)周りもすっきりしました。
鎌を研ぐ体験もなかなか貴重な経験。道具の手入れも大切な仕事 です。
みんなで落ち葉を集めています。大きなカゴにぎゅうぎゅうに落ち葉をつめ込むと、
大きなカゴ目から落葉がこぼれることもありません。
「ム、ムリムリ~(重)」
落葉といえども、カゴいっぱいともなると50㎏にもなります!
カゴから取り出すのも一苦労なのですが、
今日はSクンが専属掻きだし人となってがんばってくれました。
こんな道具もあります。名前が分らず「大きい簀巻き(すまき)みたいの」と呼んでいます。
どなたか名前をご存知の方は案内所までご一報ください~
カゴが重いと思い知ったみなさんは、なにやらコソコソと?楽ちんな方法をあみだしました。
斜面の下にある堆肥箱まで直接落葉をかいていこうという作戦のようです。
(カゴを使ってって言ったのに~)
そして落葉がたっぷり集まった斜面はすべり台に!
かつて重労働であった落ち葉掻きも、こんなふうにみんなでやると
作業がはかどるばかりか楽しいです!
集めた落ち葉は微生物や昆虫などによって発酵・分解され、たい肥に変身。
田んぼや畑の肥料として使われます。(写真右は1年後の落ち葉の姿)
そうして田畑で育てられた農作物が、わたしたちの元へと巡ってくるのでした。
いかがでしたか?
雑木林の管理作業というと大変なイメージをもたれる方もいるかもしれませんが、
緑の森博物館ではこのようにみなさんと楽しみながら、
里山や雑木林について知ってもらえるようこの里山体験教室を行っています。
私もやってみたいなぁ・・・と思われた方、ぜひ来年お待ちしています !
そして本日、作業に参加されたみなさま、おつかれさまでした。
次回は年明けにお会いしましょう。良いお年を~
(うい)